■春は4タイプの太り方が顕著になる季節。
桜が咲き、散る春、もうじき暖かくなる前です。
今までの寒さのため、味が濃くカロリーの高い食事を摂り、なおかつお酒を飲む機会が多く、また厚着をしているため体重増加がなかなか分からなかったと思います。
【アルコール摂取が多い方の太り方】
アルコールを沢山摂る方は、おへそから上が太りやすくなりガスが溜まり、お腹が張りやすくなります。
【穀類摂取が多い方の太り方】
穀類を沢山摂る方は、おへそから下、下腹部が太りやすくなり便秘になりやすくなります。
【冷え性かつ排出が悪い方の太り方】
身体が冷えやすく、尿の出が悪い方は下半身が太り、むくみやすくなります。
【冷え性の方】
冷えを感じやすい方は、血液の循環が悪くなり、上半身(肩まわり)が固太りしやすくなります。
■春の「太った」症状にこそ、漢方薬剤師の出番です。
いかがでしたか?
それぞれ太り方には個人差があります。
また、漢方療法もその方によって薬は変わります。
きちんと相談した上で服用してください。
■代表的な薬
【上腹部に張りが有る時】
【食べ過ぎによる腹部太り】
【下半身のむくみ、冷え】
■後日談
陽水丸
「Boy♂Oh♂ぎとう・・・」
阿部先生
「その・・・一部の趣向の方にだけニーズがありそうな発音ですね(汗)
防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)です(笑)」
輝風音
「先生スミマセンうちの占い師が(汗)」
阿部先生
「あぁいえいえ、私も男子校出身ですので、陽水丸さんのそれは何となくセンスが分かります(笑)
さて、恐らくこの処方名はどこのドラッグストアでも並んでいる、皆さんが一般的に太ったと言ってドラッグストアの漢方薬コーナーで目にするものだと思います」
輝風音
「そうですね、有名メーカーのから何から、大体この辺が並んでいますよね」
阿部先生
「ですよね?ですが、これ、一つ選び方を間違えると、逆に大変な太り方をしてしまったりするのですよ」
輝風音
「え!?そうなんですか??ちょっと詳しく教えて下さい」
阿部先生
「分かりました。
まず、以前のコラムでも申し上げさせて頂いていましたが、一般的に太ったと言うのは、単純に計測して体重が上がっていただとか、あるいは、本来膨れていなかった所が膨れていたとか、そう云う事で太ったと認識するのです。
ですが、東洋医学では、そこに至る根本原因を探った上で、そこに合わせて薬を選んでいくのです。
例えば、今回の記事でも挙げさせて頂いた大柴胡湯(だいさいことう)ですが、これはですね、脂肪と水分でベチャベチャになってしまった身体から、兎に角水分を抜き取っていくための薬でして、一般的には若い方専用とも言えます。
これを、ちょっと太ったかも・・・と言う理由だけで、水分量の少ない高齢の方が使うと、干物を作るような状態になってしまうのです。
下手をすると、死ぬわけです。
ですので、私達漢方薬剤師は、実は太ったと言う状態だけで、良く漢方薬を店頭で無人陳列出来るな・・・と言う事しか思いません。
つまり、無人陳列すると言うことは、もう患者様側が根本原因を突き止めていて、漢方薬の種類も熟知している事前提で置いているからなのです。
仮にです、義務教育に東洋医学が入っていまして、全員が東洋医学を学んでいるならそれも可能だと思います。
全てを患者様側で突き止めた上で買いに行けば良いからです。
しかしながら、現実はそうではないのです。
下手をすると死んでしまうような物を、店頭で無人で陳列している言うのは・・・ちょっと恐ろしい事なのです」
輝風音
「うわぁ・・・それは恐ろしいですね。
私達女性の側からしますと、太ってしまったと言う事を誰にも知られずに、取り敢えず手を出してみようかなぁと手に取るのがドラッグストアの漢方薬ですもんね(笑)」
阿部先生
「そうですね(笑)
いえ、実際にそうした患者様の心理を上手く突いているとは思います。
これが害のない、単純な商売としてだけでしたら、本当に上手い商売だなぁと思います。
ですが、これは人体に影響の有る薬ですので、太ったなぁと思いましたら、ドラッグストアで薬を買ってしまう前に、一度私達漢方薬剤師にご相談頂きたいと思います」
輝風音・陽水丸
「阿部先生今日も有難う御座いました」